子育て家庭に対する訪問型支援には多様な支援者・組織が重層的に関与している。そのため、本来は互いが訪問先でどのような活動をしているか把握する必要がある。ところが、実際には支援者同士が互いの活動を把握しておらず、支援の全体像を誰も知らないということがよくある。これが高齢者支援ならば介護保険制度の下でケアマネージャーがサービスを一元管理し、各職種が協働して支援分担を決める。子育て家庭の訪問支援には、そのようなシステムが確立していない。
協働システムが確立していない原因は、訪問を一つの役割や特徴のある支援領域として見ていないところにある。多職種協働を進めるためには、協働を推進する機関を設置することが有効である。市町村レベルで訪問支援も含め施策の評価と多職種協働推進のための研修を実施する機関を置くことが望ましい。
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