移住者と地域を結ぶ中間支援組織を整備するとともに、長期的家族支援策を進める

地方移住では、移住者と受け入れる地域のミスマッチの常態化が課題となっている。マッチングを行う中間支援組織を整備するとともに、マッチングのための人材育成や支援を行う必要がある。

移住前の段階においては、いかに地域に関わってくれる人口を増やすかが重要である。地域に関心がなく、関与もしていない人々が、特定の地域に魅力を感じて訪問を重ねるようになれば、やがて二地域居住となる。移住以前の段階に目を向け、移住に向けた障害を取り除き、移住を促進する政策が必要である。

また、地方移住は新たに住み始めて初めの1〜3年間と、4年目以降の期間で段階を区別することができる。現状では、行政の意識は初めの1~3年間に集中しており、それ以降の期間に対する政策が手薄となっていることが課題である。初めの1~3年間は就職(所得)と人脈づくり、4年目以降では仕事の安定化、さらに将来的に永住を考える段階では子供の教育などが関心事となる。長期的な家族支援をも視野に入れた移住支援策が必要である。