沿岸域の生態系を長期的視点で管理し、保全・修復に取り組む

海洋環境問題について、近年はマイクロプラスチックやサンゴ礁の大規模白化などの問題が顕在化している。地球規模での環境悪化を防止し、海洋からの生態系サービスを享受し続けるためには、海洋および沿岸域の生態系を長期的な視点で管理することが不可欠である。

近年の研究で、藻場、干潟、マングローブ林などの沿岸生態系が効率的なカーボンシンク(炭素貯蔵所)となっている可能性が明らかにされつつある。この観点からも沿岸域生態系の保全・修復は生態系サービスを高めるための非常に重要な取り組みといえる。

IoT等を使った技術革新によって、海上輸送を高度化し、温室効果ガスと大気汚染物質の排出を減らすことも求められる。

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多部田 茂 東京大学大学院 新領域創成科学研究科教授
ippjapan.org