海洋エネルギー発電を推進し、発電の研究・教育拠点を整備する

日本は、陸は険しい山に囲まれ平地が少ないが、世界第6位の広大な海域(排他的経済水域)を持つ海洋国家である。この地理的な特徴を活かし、海洋エネルギーの利用を積極的に推進すべきである。

特に、欧州が導入し成功している洋上風力発電をさらに拡大すべきである。とりわけ、沿岸に行くと水深が深くなるわが国の海の特長から見て、浮体式洋上風力発電の研究開発・実用化を推進することが現実的である。洋上風力発電の風車を支える浮体構造物には造船技術を応用することができる。日本の経済成長を下支えしてきた造船業のように、洋上風力発電事業は、地方における町おこしに繋がっていくことも期待できる。

海洋エネルギー発電事業を継続的に発展させるには、装置・発電・送電の性能、効率性、安全性を向上させるため、より高い技術を追究する研究開発が必要となる。地域の大学では、海洋エネルギー開発の研究・教育拠点となる学科の新設が望まれる。そこで産学官連携による研究を行い、優秀な人材が大学卒業後に地域の発電事業に携わることが可能なキャリア形成を支援する。