わが国は高度成長以後、新たな国家目標を提示できずにおり、フローティング状態から抜け出せていない。同時に、優秀な人材を政治エリートとして育成する教育システムが存在していない。政治エリートを輩出する仕組みを整えることが、国家として急務である。
機会的平等から能力に応じた平等主義へ、画一的な単線型教育から多様な才能を開花させられる複線型教育へ、そして立身出世志向の人のための進学塾から長期の視点と自己犠牲の精神を併せ持つノブレスオブリージュ志向の人のための人材塾へと、意識や制度の重点を移し替えていく必要がある。
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