韓国主導の朝鮮半島の平和的統一を支持し、戦略目標として共有する

朝鮮半島の分断構造は、日本の外交・安保にとって不安定要素とならざるをえない。韓国・北朝鮮は1948年、米ソ対立に翻弄されながら独立を成し遂げた。その際、日本への抵抗は愛国の象徴であったため、両国とも建国の理念に日帝支配への抵抗を掲げており、建国の経緯から見て、両国とも反日的であることは避けられなかった。

現状、南北の統一が早急になされる見込みはないが、将来南北が統一される場合、日本の関わり方によって、「統一コリア」が反日的となるか否かが変わってくる。現在の延長で反日的要素を継承すれば、日本にとって朝鮮半島全体が脅威となる。日本が南北の平和的統一に積極的に関与することで、「統一コリア」が日本と友好的な国となるようにすべきである。

近視眼的な思考に陥ることなく、南北の平和的統一を支援する立場を表明しておくことが肝要である。南北統一に対するわが国の立場を表明することで、韓国はわが国を「戦略的利益を共有する最も重要なパートナー」として受け入れやすくなるであろう。