新たなグローバル文明の軸として日米韓が連携し、戦略的朝鮮半島政策を確立する

自由と民主主義を掲げる海洋国家を中心に、アジア太平洋地域を起点とする新たなグローバル文明(以下、アジア太平洋新文明とする)を築いていく立場に立つと、もう一つのより重要な柱が、日本、韓国そして米国の連携及び朝鮮半島の平和的統一を視野に入れた戦略的朝鮮半島政策である。

日本はアジア太平洋新文明の軸として、米国と協力しその力を補うとともに、新たな国際秩序の形成にあたっても大きな役割を担う立場にある。さらに、北東アジアの平和と安定を確保するには、日米同盟に韓国を含めた日米韓の戦略的枠組みを整備する必要がある。

朝鮮半島および台湾海峡は中国・ロシアの大陸国家のパワーと海洋国家によるパワーが衝突する戦略的ホットスポットである。韓国は海洋勢力の大陸勢力に対する最前線を構成しており、日本にとって戦略的利益を共有する最も重要な隣国であり、地政学的にも日本の安全保障にとって極めて重要な国である。

日韓両国が政治・経済・外交などの各分野で緊密に連携することは、アジア太平洋新文明圏の構築にとって不可欠であり、北東アジアにおける平和的発展を実現する上でも大きな意義がある。日本はアジア太平洋新文明を発展させていくためにも、朝鮮半島に対して戦略的政策を確立し、それを実行していくべきである。