日米英によるグローバル海洋同盟を構築すべく「新日英同盟」を推進する

日本は、英国との包括的な安全保障協力同盟関係を構築していくべきである。

第一に、日米、米英に加え、日英の軍事、経済、情報等幅広い協力関係を構築することによって日米英三国からなる地球規模の海洋同盟が誕生し、ロシアや中国など大陸勢力の覇権膨張的な行動をグローバルに抑止することができる。

第二に、情報大国である英国との同盟関係を築くことで、中東や欧州、さらにロシアに関する戦略情報を入手することが期待できる。

第三に、新日英同盟は、資本や軍事技術における日米の圧倒的格差がもたらす弊害を補い是正する機能が期待できる。日米安保体制は日本の基軸同盟であるが、日本と米国の国力の開きは大きく、武器・軍事技術の開発では圧倒的な資本と技術力を擁する米企業に太刀打ちできない。対等なビジネスの関係を築きにくいという問題がある。日本と英国は国力、国情が近似しており、武器・軍事技術の共同開発に際しても、背丈の近い国同士ゆえに対等な協力関係を築きやすい。

日本は、米英との同盟関係を軸に、アジア太平洋諸国とのネットワーク型の同盟を張り巡らせ、それらをバランスよく配合した多層的な同盟関係へと発展させていくことがでよう。