インド太平洋地域の海洋諸国と海洋同盟及び海洋ネットワークを構築する

米中対立は、膨張と覇権を強める大陸国家とそれを食い止めようとする海洋国家との戦いであるとも言える。ユーラシア大陸の南を東西に走る弧状地帯(リムランド)は、海洋勢力と大陸勢力の角逐の主戦場である。

海洋国家である日本は、「自由で開かれたインド太平洋」の枠組みの下、韓国、ASEAN諸国、台湾、オセアニアや南太平洋の島嶼国、さらにインドやスリランカなど、インド太平洋地域の国家との連携を深めて海洋ネットワークを構築すべきである。

そして、大陸勢力のリムランド進出を食い止め、海洋の自由と海洋秩序を守らなければならない。海洋の自由使用、領土の不可侵と領有権問題の平和的解決、海賊・テロ・密輸対処、それに遭難に対する海難救助や津波地震等、震災害への迅速な対処をめざす海洋ネットワークの構築もともにめざすべきである。