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【情報ファイル】日本の高校生は友人とは直接の交流望む
国立青少年教育振興機構「高校生のSNS利用国際調査」より
高校生のSNS利用に関して、日本と米国、中国、韓国の国際比較調査を国立青少年教育振興機構が実施し、2024年7月に結果を公表しました。
「高校生のSNSの利用に関する調査報告書」は、2023年9月から2024年1月にかけて実施されました。回答したのは4カ国の高校生で、日本4356人、米国1512人、中国7750人、韓国1508人である。
まず、SNS(LINE、インスタグラム、フェイスブックなど)を利用している生徒の割合は、日本が98.8%に達するなど4カ国とも9割を超えています。利用時間は平日の場合、日本は「1〜2時間未満」が26.7%、「2〜3時間未満」が25.3%など。米国では「5時間以上」が21.8%で最も多かったです。休日になると、日本も「5時間以上」が27.2%に達するなど、利用時間が大幅に増えました。
SNSを利用する目的は、日本は「ゲームや音楽などの娯楽」(86.2%)、「趣味や興味のある話題に関する情報の収集」(82.4%)が多かったです。
対人関係について見ると、SNSを通じて知り合った人が「いる」は49.2%、その人と実際に会ったことが「ある」は43.3%でした。いずれも米国が7割近くで最も高かったです。
さらに、「リアルの友人よりもSNSで知り合った人の方が気持ちを伝えやすい」、「友達と直接話すより、SNSを通じたほうが気持ちが伝えやすい」については、日本は18.5%、26.7%が肯定するのみで、他国より20ポイント前後低くなっています。半数近い高校生(47.3%)がSNSで友人関係が「よくなった」と感じていますが、直接の関わりを望む傾向が他国より強いと言えそうです。

出所:国立青少年教育振興機構「高校生のSNSの利用に関する調査報告書-日本・米国・中国・韓国の比較-」を元に筆者作成
SNSの利用が日常生活に与える影響について聞くと、日本は「趣味や興味のあることが増えた」(88.8%)、「社会への関心が高くなった」(55.9%)などが高かったです。一方で、「学習に対する意欲が高くなった」は他国が4割台だったのに対して日本は25.8%、「時間を管理する能力」は20.2%で、こうした能力が「低くなった」という割合が4カ国で最も高かったです。
この他、個人情報の漏えいや架空請求などの被害経験、悪口や嫌がらせの経験は、日本はおおむね10%未満で他国より被害の割合は低かったです。他人になりすましたり、悪口や嫌がらせを書き込むといった行為に対しては「その人の自由」という割合が他国に比べて低く、問題のある行為に対して否定的でした。
(『EN-ICHI FORUM』2024年8月号記事に加筆修正して掲載)
