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【情報ファイル】一番の居場所は「家庭」、結婚・子育てイメージは希薄

EN-ICHI編集部

2025年6月10日

内閣府が2023年3月末、「こども・若者の意識と生活に関する調査」結果を公表しました。調査は2022年11月、全国の10~39歳男女2万人、40~69歳男女1万人対象に実施されました。

こども・若者(40歳未満)では、9割以上が「自分の親(保護者)から愛されていると思う」(「そう思う」+「どちらかと言えばそう思う」)と回答。また「今、自分が幸せだと思う」(同)は、いずれの年齢層も8割以上と高い割合でした。

15~39歳対象調査では、ほっとできる居場所について尋ねると、6つの場所(「自分の部屋」「家庭」「学校」「職場」「地域」「インターネット空間」)のなかで、一番は「家庭」(87.0%)、次に「自分の部屋」(84.3%)を挙げています。一方、「学校」「職場」は4割台と低く、関わりやつながりの薄さがうかがえます。

20年後の自身のイメージについては、「親を大切にしている」(同)83.7%、「幸せになっている」(同)76.7%と高い一方、「結婚している」(同)66.9%、「子供を育てている」(同)55.3%と、子育てへのイメージを抱けない若者が4割以上いました。その他、「世界で活躍している」「有名になっている」は1割以下と、現実指向の一面が見てとれます。

出所:内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査」を元に筆者作成

調査は引きこもりについてもまとめています。「趣味の用事のときだけ外出する」「近所のコンビニ等には出かける」「自室からは出るが、家からは出ない」「自室からほとんど出ない」のいずれかを選択した人のうち、現在の状態が6カ月以上かつ病気等を理由としない者をひきこもり状態(広義のひきこもり)と定義しています。

調査の結果、ひきこもり状態の人は15~39歳で2.05%、40~64歳で2.02%いました。全国に当てはめると推計約146万人になります。外出頻度の低いひきこもり状態の人(494人)に、現在の外出状況になった理由を尋ねると、「コロナの流行」が最も多いです。

調査は居場所と自己肯定感など自己認識との関係について興味深い考察をしています。「安心できる」「相談できる人がいる」「助けてくれる人がいる」の3項目を満たす居場所の数が多いほど、こども・若者の「自己肯定感」「チャレンジ精神」「今の幸福感」「将来への希望」「社会貢献意欲」が高くなる傾向にあります。

若者のひきこもりや自殺が問題となるなか、学校や職場にも居場所機能が求められています。

(『EN-ICHI FORUM』2023年5月号記事に加筆修正して掲載)

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