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【情報ファイル】高齢者の「単独世帯」増、児童のいる世帯は2割弱に

EN-ICHI編集部

2023年8月31日

厚生労働省は2023年7月4日、「2022年国民生活基礎調査」の結果を公表しました。調査は1986年から実施されており、3年毎の大規模調査は2022年で13回目でした。

全国の世帯総数5431万世帯(2022年6月2日時点)のうち、「単独世帯」が1785万2千世帯(32.9%)、「夫婦と未婚の子世帯」が1402万2千世帯(25.8%)、「夫婦のみの世帯」が1333万世帯(24.5%)でした。

2001年調査では「夫婦と未婚の子世帯」32.6%、「単独世帯」24.1%でしたが、少子高齢化が進み、2019年調査以降は「単独世帯」が最多となっています。

65歳以上の高齢者のいる世帯状況をみると、世帯数は2747万4千世帯で、全世帯の半数(50.6%)が高齢者のいる世帯です。うち「単独世帯」は2021年の28.8%から、31.8%に上昇しました。

高齢者世帯1693万1千世帯の世帯構造をみると、「単独世帯」が高齢者世帯全体の51.6%を占めます。うち男性の単独世帯が35.9%に対し、女性は64.1%を占めます。

高齢者のいる世帯が増える一方、児童(18歳未満)のいる世帯数、世帯の児童数は減り続けています。全世帯のうち児童のいる世帯は、2001年は1315万6千世帯(28.8%)でしたが、今回調査では991万7千世帯(18.3%)と、調査開始以降初めて1千万世帯を下回りました。

児童がいる世帯の児童数は、調査開始時「2人」(48.3%)が標準でしたが、2007年に「1人」が「2人」を上回り、今回調査では「1人」が49.3%、「2人」が38.0%、「3人以上」が12.7%となりました。「子育てにお金が掛かる」「子育てと仕事の両立が困難」などの理由から、「2人」以上の多子世帯の割合が急速に減っています。

出所:厚生労働省『2022年国民生活基礎調査の概況』を元に筆者作成

一方、2012年に子供の貧困率(等価可処分所得の半分を下回る者の割合)が16.3%となったことから、母子世帯の子供の貧困対策への取り組みが進みました。そのため、子供の貧困率は前回調査の14.0%から2.5ポイント減の11.5%となりました。子供がいる現役世帯のうち大人が1人という世帯の貧困率についても同48.3%から3.8ポイント減の44.5%に改善しました。

児童のいる世帯が2割、高齢者のいる世帯が半数以上を占め、「単独世帯」が約3割を占めるという我が国の歪な世帯構造は、保健・医療・介護・年金・福祉・教育などあらゆる面で制度の見直しを迫っています。

(『EN-ICHI FORUM』2023年8月号記事に加筆修正して掲載)

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