家庭と地域の未来を拓く

外国人犯罪の実態と動向(2025)― 統計から読み解く現状と課題

EN-ICHI編集部

2026年4月15日

昨今、ルールを守らない外国人により日本社会の安全・安心が脅かされているのではないかという不安が国民の間に広がっています。「外国人による犯罪は増えているのか?」という疑問に対し、本稿では統計資料を基に2025年の実態と動向を整理しました。

警察庁の犯罪統計において、外国人犯罪のデータは滞在実態、適用される法律、罪種および組織性の観点などから細かく分類されています。ここでは、基本的な分類基準として、滞在実態と適用法による分類を紹介します。

滞在実態による分類

警察庁は外国人による犯罪を「来日外国人」と「その他外国人」の2つのカテゴリーに分けて集計・分類しています。

・来日外国人:日本に存在する外国人のうち、定着居住者(永住者、永住者の配偶者等および特別永住者)、在日米軍関係者、および在留資格不明者を除いた外国人を指します。中長期滞在者(技術・人文知識・国際業務、技能実習、留学、定住者など)や短期滞在者(観光など)が含まれます。

・その他の外国人:永住者、特別永住者、在日米軍関係者などが含まれます。

この分類基準には、統計上、定住性の低い層による犯罪を「来日外国人犯罪」として抽出し、組織的なプロ集団による犯罪と一般の定住外国人を区別する狙いがあります(是川 2025)。

適用法による分類

すべての検挙事案は、違反した法律の種類によって大きく2つに分類されます。

・刑法犯: 殺人、強盗、窃盗、詐欺などの刑法に規定された犯罪です。

・特別法犯: 刑法以外の法律に違反する犯罪で、外国人統計では特に入管法(出入国管理及び難民認定法)違反、覚醒剤取締法違反、大麻取締法違反などが主要な項目として扱われます。道路交通法違反、迷惑防止条例違反なども含まれます。

刑法犯

図1 外国人による刑法犯 検挙件数・人員の推移(1980~2025)

注1:2025年は来日外国人の検挙人員・件数のみ表示

出所:法務省(2005)の4-9-2-1図、及び警察庁(2026a)を参考に筆者作成

外国人(「来日外国人」と「その他の外国人」の合計)による刑法犯の検挙件数は、2005年の43,622件をピークとして長期的には減少傾向にありましたが、2023年以降は増加しています(図1)。

「その他の外国人」による検挙件数は長期的に見て減少傾向にあり、近年も横ばいです。

他方で、「来日外国人」による検挙件数は、2022年の8,548件から、2023年に10,040件、2024年に13,405件、2025年には17,614件と、3年間で2倍以上となる急激な増加を記録しています。これはコロナ禍前の水準を大きく上回る数値です。2025年の検挙人員は7,333人と、前年比15.2%増加、2004年のピーク時の82%に到達しています。2005年前後の最高値である検挙件数33,037件(2005年)、検挙人員8,898人(2004年)には及びませんが、このまま増加が続けば最高値が更新される可能性もあるでしょう。

特別法犯

図2 外国人による特別法犯 検挙件数・人員の推移(1980~2025)

注1:2025年は来日外国人の検挙人員・件数のみ表示

出所:法務省(2005)の4-9-2-4図、及び警察庁(2026a)を参考に筆者作成

外国人(「来日外国人」と「その他の外国人」の合計)による特別法犯の検挙状況は、刑法犯と同様に2005年の16,585件がピークとなっています(図2)。

「その他の外国人」による検挙件数は1990年以降長期的に横ばいとなっています。

「来日外国人」による検挙件数は2004年にピークを迎えた後、急激に減少しましたが、2012年に6,035件を記録して以降は増加傾向に転じています。コロナ禍による一時的な減少はあったものの、2023年にはコロナ禍前の水準に戻っています。 ただし、刑法犯の検挙件数と異なり、近年の急激な増加は見られず、2023年から2025年にかけて横ばいとなっています。2025年は7,866件で、前年に比べて6.2%減少しています。

総検挙状況

図3 来日外国人犯罪の検挙件数・人員の推移(1989~2025)

注1:在留外国人数については、2011年までは外国人登録者数で2012年から在留外国人数(短期滞在などを除く外国人及び特別永住者)。

出所:警察庁(2026b)の図表3-3およびe-Stat「在留外国人統計(旧登録外国人統計)」を元に筆者作成

図3に示す来日外国人による犯罪の総検挙状況(刑法犯+特別法犯)をみると、総検挙件数・人員ともに2012年から2020年にかけておおむね横ばいで推移し、2021年から2年連続で減少ましたが、2023年から3年連続で増加しています。

総検挙数は、2023年には前年比23.4%増、2024年は前年比20.5%増となっています。2025年は総検挙数25,480件(前年比16.9%増)、総人員12,777人(前年比5.0%増)でした(警察庁2026b)。

最近の来日外国人の検挙件数・人員の増加の背景には、在留外国人数や訪日外国人旅行者数の増加があると考えられます。在留外国人数は増加の一途をたどっており、2025年末時点で4,125,395人と過去最多を更新しています。また訪日外国人旅行者数もコロナ禍後に急激に増加し、2025年には過去最多の42,683,600人に達しています。

来日外国人による犯罪の割合の推移

図4 刑法犯検挙(日本人等を含む)に占める来日外国人犯罪の割合の推移(1989~2025)

注1:「総人口に占める在留外国人の割合」については、2011年までは外国人登録者数、2012年からは在留外国人数を用いている。

出所:警察庁(2026b)の図表3-11および国立社会保障・人口問題研究所(2025)、e-Stat「在留外国人統計(旧登録外国人統計)」を元に筆者作成

図4は刑法犯検挙件数・人員(日本人等の検挙を含む)に占める来日外国人犯罪の割合の推移と日本の総人口に占める在留外国人の割合の推移を表したグラフです。

刑法犯検挙件数に占める来日外国人犯罪の割合は、2005年の5.1%をピークとしてその後は減少し、2017年から2022年までは3.1~3.4%とほぼ横ばいで推移していました。ところが、2023年からは3年連続で上昇し、2025年は5.9%と過去最高を更新しました。検挙人員については長年3%未満でしたが、2012年以降は上昇傾向にあり、2020年以降は3%を超えています。2025年は3.7%で、過去最高を更新しています。

総人口に占める在留外国人の割合と比較すると、近年は在留外国人の割合が高まるのと同時に、検挙件数・人員ともに来日外国人犯罪の割合も高まっています。2023年から2025年の期間を見ると、検挙人員に占める来日外国人の割合(青)と総人口に占める在留外国人の割合(オレンジ)の増加率はそれほど変わりないのに対し、検挙件数に占める来日外国人の割合は大きく増加しています。

ただし、統計上「在留外国人」には訪日外国人旅行者などの短期滞在や不法残留者は含まれないのに対し、犯罪統計の「来日外国人」には短期滞在や不法残留者も含まれる点には留意が必要です。

不法残留者減少の影響

図5 不法残留者数の推移

出所:法務省(2026)【第1図】より転載(西暦のみ筆者追記)

なお、在留外国人数は増え続けていたにもかかわらず、2005年頃をピークとして来日外国人の検挙件数・人員が大きく減少した理由としては、図5が示すように不法残留者が大幅に減少したことが考えられます(不法残留者は在留外国人に含まれません)。

2004年当時は20万人以上の不法残留者がおり、その数を半減させる目標のもと、入管法改正(2004年)、事前旅客情報システム導入(2005年)、個人識別情報の提供義務化(2007年)などの政策が実施されました(法務省2013)。

その結果、2009年には不法残留者は約11万人に減少しています。また2009年には新たな在留管理制度が導入され、その後も不法残留者は減少し続け、2014年には59,061人にまで減少ました。

2025年1月現在の不法残留者数は74,863人(前年比5.4%・4,250人減)、2026年1月現在は68,488人(前年比8.5%・6,375人減)であり、2年連続で減少しています。警察庁(2026b:54)によれば、総検挙人員を正規滞在・不法滞在別にみると、2025年は正規滞在の割合が70.2%、不法滞在の割合が29.8%となおり、この割合は、2020年以降、おおむね横ばいで推移しています。このことから、不法残留者の数に大幅な変化はないものの、2023年以降は来日外国人による犯罪が増加していると言えます。

犯罪の種類別

図6 包括罪種別 刑法犯検挙状況(2025)

注1:「包括罪種」とは、刑法犯のうち、被害法益、犯罪態様等の観点から類似性の強い罪種を包括した分類名称。
注2:各罪種の説明は以下の通り。
  凶悪犯:殺人、強盗、放火、不同意性交等 等
  粗暴犯:暴行、傷害、脅迫、恐喝 等
  窃盗犯:窃盗(すり、ひったくり、侵入盗、自動車盗)
  知能犯:詐欺、横領、偽造、汚職 等
  風俗犯:賭博、不同意わいせつ、公然わいせつ 等
  その他の刑法犯:上記に当てはまらないもの(住居侵入、器物損壊等)

出所:警察庁(2026b)の図表3-8を元に筆者作成

刑法犯の包括罪種別の検挙状況を見ると(図6)、検挙件数の69%(12,226件)、検挙人員の41%(3,030人)を窃盗犯が占めており、割合が突出しています。続いて粗暴犯(検挙件数1,566件・構成比率9%、人員1,690人・同23%)、知能犯(検挙件数1,368件・同8%、人員683件・同9%)、凶悪犯(検挙件数295件・同2%、人員341人・同5%)、風俗犯(検挙件数355件・同2%、人員283人・同4%)となっています。

なお、包括罪種別の検挙件数・人員を2024年と比較すると、風俗犯以外は増加傾向にあり、特に知能犯の検挙件数は前年比77.9%増、窃盗犯の検挙件数は34.4%増と増加が目立ちます(警察庁2026b:54)。また、重要犯罪の中で増加が目立つものとして、不同意性交等の検挙人員が2024年の107人から134人に増加、略取誘拐・人身売買の検挙人員が11人から21人に倍増しています(警察庁2026a:38)。

図7 違反法令別 特別法犯検挙状況(2025)

出所:警察庁(2026b)の図表3-9を元に筆者作成

特別法犯の違反法令別の検挙状況を見ると(図7)、入管法違反が検挙件数・人員ともに60%以上を占めています。それ以外では、薬物事犯が約20%を占めており、この2つで全体の80%以上となっています。

ただし、2024年と比較すると入管法違反は検挙件数14.3%減、検挙人員13.6%減となっています。他方で、薬物事犯は2022年に検挙件数829件だったのが、2023年に1,083件、2024年に1,296件、2025年に1,565件と、3年間で約1.9倍になっており、急増しています(法務省2025:249)。

在留資格別

図8 検挙人員(12,777人)の在留資格別内訳(2025)

注1:「技能実習」、「短期滞在」、「留学」、「特定技能」には不法残留者も含む

出所:警察庁(2026b)の図表3-10を元に筆者作成

2025年の来日外国人犯罪の総検挙人員12,777 人の在留資格別の内訳(構成比率)は、「技能実習」が2,812人(22.0%)、訪日外国人旅行者を含む「短期滞在」が2,166人(17.0%)、「留学」が1,521人(11.9%)、第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人等を含む「定住者」が1,469人(11.5%)、「技術・人文知識・国際業務」が1,069人(8.4%)、「日本人の配偶者等」が799人(6.3%)、「特定技能」が626人(4.9%)、「家族滞在」が525人(4.1%)、「特定活動」が479人(3.7%)となっています(図8)。

図9 在留資格別の検挙人員数の推移(2016~2025)

注1:「永住者」は「来日外国人」には含まれないが参考値として掲載
注2:「技能実習」、「短期滞在」、「留学」、「特定技能」は不法残留者も含む

出所:警察庁(2025a)の図表3-10および図表3-27を元に筆者作成

図9は過去10年間の在留資格別の検挙人員の推移です。

最も注目に値するのは、参考値として掲載した「永住者」の検挙人員が、10年間を通して最も多い点です。永住者は「来日外国人」ではなく「その他外国人」に含まれるため、「来日外国人」についての統計には含まれませんが、「その他外国人」も含めた外国人による犯罪を在留資格別でみた場合には、最も検挙人員が多いのは永住者であると言えます。なお、永住者の検挙状況について警察庁が詳細を公表したのは、『令和7年における組織犯罪の情勢』が初めてです。

「来日外国人」の中では、2020年以降は「技能実習生」が最も多くなっています。「短期滞在」はコロナ禍で減少したものの2023~2025年はコロナ禍前の水準に戻り、横ばいで推移しています。「定住者」、「家族滞在」は10年間を通してほぼ横ばいであり、「留学生」はコロナ禍を機に減少した後、2023年から微増していますが、コロナ禍前の水準には戻っていません。「日本人の配偶者等」は微減傾向で、「技術・人文知識・国際業務」と新たに設けられた「特定技能」は増加傾向です。

国籍別

図10 検挙件数の国籍別内訳(2025)

出所:警察庁(2026b)の図表3-4を元に筆者作成

図11 検挙人員の国籍別内訳(2025)

出所:警察庁(2026b)の図表3-4を元に筆者作成

来日外国人犯罪の検挙状況を国籍別にみると(図10,図11)、総検挙件数(25,480件)および総検挙人員(12,777人)の約5割をベトナムと中国の2カ国で割合を占めているのが最大の特徴です。

ベトナムは、検挙件数・人員ともに最多で、検挙件数は10,773件(構成比率42.3%)、検挙人員は4,167人(同32.6%)に達しています。中国はベトナムに次いで多く、検挙件数は3,114件(同12.2%)、検挙人員は2,062人(同16.1%)となっています。

上位5カ国の過去10年間の検挙状況の推移をみてみると(図12)、ベトナムは2022年以降、検挙件数が大幅に増加し続けています。検挙件数は2017年に中国を抜いて最多となり、検挙人員についても2019年に中国を抜いて最多となりました。他方で、中国の検挙件数・人員は、2025年は前年をわずかに上回りましたが、長期的には減少傾向にあります。2022年以降、タイの検挙件数が急増していることも特徴として挙げられます。

図12 上位5カ国の検挙状況の推移(2016~2025)

出所:警察庁(2026b)の図表3-5を元に筆者作成

国籍によって、検挙される犯罪の種類に顕著な傾向の違いが見られる点も注目に値します(警察庁2025b;2026a;2026b、法務省2025)。2025年の各国の傾向を以下にまとめます。

・ベトナム:刑法犯検挙件数は7,293件(前年比1,301件増)、人員は1,913人(同335人増)と、ともに大幅に増加しています。特に窃盗では圧倒的なシェアを占め、窃盗犯検挙件数全体の49.0%(5,993件)、侵入窃盗では69.5%(3,018件)、万引きでは58.4%(1,857件)と、いずれも国籍別で1位となっています。また、強盗(構成比率24.0%)や詐欺(同33.4%)においても、国籍別で最多の検挙件数を記録しています。特別法犯においては、薬物事犯の検挙人員が332人(前年240人)と急増しており、来日外国人全体の約3割に達しています。

・中国:検挙件数は2,225件(前年比446件増)、人員は1,449人(同195人増)で、知能犯や粗暴犯の割合が目立ちます。知能犯(詐欺等)の検挙人員は178人で、ベトナム(260人)に次いで多くなっています。また、詐欺の検挙件数は347件で、ベトナムに次いで全体の30.3%を占めています。傷害や暴行を含む粗暴犯の検挙件数は335件(前年284件)、人員は384人(前年311人)と、国籍別では最多であり、いずれも全体の約20%を占めています。

・タイ:刑法犯検挙件数は前年の445件から1,687件へ約3.8倍に跳ね上がりました。増加の主因は窃盗犯(1,604件)であり、その中でも侵入窃盗が765件と非常に多くなっています。これは来日外国人による侵入窃盗全体の17.6%に相当します。また、薬物事犯の検挙人員も75人(前年52人)と増加傾向にあります。

・ブラジル:自動車盗で突出しています。自動車盗の検挙件数は98件で、来日外国人全体の41.9%を占めており、ベトナム(77件)を上回り国籍別で最多です。強盗の検挙件数は11件(構成比率11.5%)で、ベトナム、中国に次ぐ3位となっています。検挙件数は857件(前年538件)と増加していますが、人員は362人と前年(365人)より微減しています。

・フィリピン:凶悪犯や性犯罪、万引きなどに分散しています。不同意性交等(12人)や不同意わいせつ(11人)といった性犯罪・風俗犯での検挙人員が一定数存在します。万引きの検挙件数は118件で、ベトナム、中国に次ぐ規模です。

・カンボジア:刑法犯検挙件数708件のうち、窃盗犯が674件と約95%を占めているのが最大の特徴です。窃盗の中でも侵入窃盗は3件と極めて少なく、非侵入窃盗や乗り物盗などの手口に集中していることがうかがえます。特に太陽光発電施設を狙った銅線ケーブルなどの金属盗に従事するグループの活動が報告されています。

上記の国籍別の傾向からも、特定の国籍による犯罪グループが、出身国・地域別に組織化されている状況がうかがえます。

図13 刑法犯の共犯形態別 構成比率(2025)

出所:警察庁(2026b)図表3-1より筆者作成

図13は来日外国人と日本人それぞれの刑法犯の共犯形態別構成比率を示したものです。来日外国人による犯罪は、日本人によるものと比べて、多人数で組織的に行われる傾向があることがわかります。2025年中の来日外国人による刑法犯の検挙件数に占める共犯事件の割合は45.3%で、日本人(11.5%)の約3.9倍となっています。

来日外国人の共犯で件数が多いのは窃盗犯です。中でも、住宅を対象とした侵入窃盗はその70.8%、自動車盗はその85.9%が共犯で行われています。また、万引きの共犯率も31.8%であり、日本人による万引きの共犯率3.6%の約8.8倍となっています(警察庁2026b:48)。

警察庁(2026b)によれば、出身国や地域別に組織化されているものがある一方で、より巧妙かつ効率的に犯罪を実行するため、犯罪ごとにさまざまな国籍の構成員が離合集散を繰り返すなど、組織の多国籍化もみられます。また、一部の来日外国人犯罪組織には、SNSを通じて匿名で構成員を募り、面識のない者同士が結びつき、即席の犯罪ユニットを形成する「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の特徴を有するものも認められます。さらに、近年、海外に所在する指示役からの指示に基づき、実行役が日本国内で窃盗や詐欺等を敢行し、盗品等を海外に輸出したり、犯罪収益を海外に送金したりするなど、国境を越えた組織的な犯罪も多数認められます。

単独犯による偶発的な犯行から、役割分担された組織的犯行へと質的に変化し、専門化している点が、近年の来日外国人犯罪における大きな特徴となっています。

「外国人による犯罪は増えているのか?」という問いに対して、短期的には増加していますが、長期的には依然としてピーク(2005年頃)より低く、過去最多を更新しているわけではないと言うことができます。

ただし、2023年以降の3年間の状況に着目すると、来日外国人の刑法犯検挙件数は約2倍となり、総検挙数も1.7倍に増加しており、短期間に急激な増加が認められるのは事実です。

来日外国人による犯罪の急激な増加は、在留外国人や訪日外国人旅行者など、母数となる外国人人口が急増していることの影響が大きいと考えられますが、同時に、共犯率が高く、特定の国籍・罪種に集中している点に留意が必要です。

今後の治安政策においては、単なる取締りの強化に留まらず、組織化・専門化が顕著な外国人犯罪を支える「犯罪インフラ」(不法就労助長、旅券・在留資格カード等偽造、偽装結婚、地下銀行等)の解体が重要です。

統計の背後にある構造を的確に把握し、偏見を排しつつ、戦略的かつ国際的な対策を講じていくことが、日本社会の安心・安全の確保につながるでしょう。

参考文献

社会政策 政策情報・リサーチ